2016年11月13日日曜日

WORKERSの逸品プリズナーコートをコーディネート&商品説明


今日はもう一件。
WORKERSの逸品プリズナーコートをコーディネートと商品説明を。

プリズナーメガネとショーシャンクの空によろしくシャンプレーシャツにデニムのワークパンツ。
あとPWデニムキャップ風でプリズナースタイル…。なんつって。



大き目の一枚襟。第一ボタンを開けて着るとテーラード風。
Prisoner Coatはジャケットの上というよりは、ジャケット代わりに着るサイズ感を目指しています。中には、シャツ。寒くなれば+シェットランドセーターやスウェット。アラン系のローゲージセーターはギリギリといったところ。ただ、シャツ+アランセーターにこのざっくりしたコートという組み合わせも良く似合うのです。

第一ボタンまでしめると襟がまた違った表情になります。型紙自体、ダブルに近いぐらいフロントの打ち合わせを多く取り、それでもボタンはシングル。N-1にも近いイメージです。
本来、打ち合わせを多く取ることで、少しでも中への風の侵入を防ぐ、防寒性を高めるという型紙上の工夫。これがある意味「暖かなアウターらしさ」でもあると私は感じます。

襟腹には芯止めステッチ。
襟腰には何重にもステッチを入れ硬さを出してきちっと襟が立つように。そこから先にはジグザグのステッチを入れて。本当に、本格的テーラードであれば毛芯で切り替えをしたり、アイロン操作をしたりして形を作り出すのですが、ある意味カジュアル的な衣類の世界ではそこまでできません。そこで、このような芯止めのステッチワークで、襟腰、そこから先の羽襟の裏になる部分と擬似的に形を作り出しているのだと考えています。

腰はたたきつけポケット。玉縁の中のポケット布を身頃にたたきつけることでデザインでもあり、また袋布がふらつくのも防いでくれます。

袖口は厚みのある素材が落ち着くよう、ステッチをダブルで入れています。袖裏はキュプラ(ベンベルグ)ですべり良く。すべりが良い袖裏を使うことで、ある程度細くしても中に着るものが引っかからないので着心地を良くしてくれます。これも学生時代、先生から「裏地をつけるということは単純に見栄えや防寒性だけではなく、着心地も左右する」と言われたことを今も思い出します。
その当時は「裏地?コットンネルでしょ!」とか、もう頭の中はビンテージ馬鹿でしたから、「キュプラ?そんなものつけたら負けだ!!!」とか言っていた自分を叱りたいです。

身頃裏地はカバートクロスを使っています。ワークウェアらしさがありつつ、また適度な厚みもあります。左右内ポケットを付けて、コートというよりはジャケットの機能性を持たせています。

ボタンはアメリカ、ウォーターベリー社の物。ホームページを見ていただければわかりますが、この手の官公庁向けからJ.Pressといったブランド、鉄道会社までありとあらゆる糸付足つきボタンを作っています。 表面の文字のモールド感、日本であればもっときれいになるところが微妙にまっすぐしていない。メッキも分厚く、こってりとしています。日本で似たものは作れますが、その方がおそらくコストも時間もかからないのですが、せっかくアメリカ的な雰囲気を持つ服を作るのですから、手に入るものはオリジナルに近い物を探して使います。(それにしても、毎度納期とロットは大変ですが)

素材 表地13オンス ウール90%ナイロン10%
メルトン裏地5.5オンス コットン100% カバートクロス
袖裏 キュプラ100% ベンベルグ
附属 ウォーターベリー社製足つきボタン
縫製 総綿糸
ノンウォッシュ製品 MADE IN JAPAN

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