2021年11月5日金曜日

SUGAR CANE ワークウェアではなくファッションウェアとして、アメリカ東部の市場を意識し1950年代中期にリリースされたジッパーフライモデル

皆さま毎度こんばんは。いつもこのブログをご覧いただきありがとうございます。
今夜はSUGAR CANEの新作、1950年代中期にリリースされたジッパーフライモデルの復刻デニムパンツ1955Z MODELをご紹介致します。

以下メーカーさんの画像と説明です。
時代や流行に左右されない「永遠の定番」。そんな「スタンダードなジーンズ」を生み出すことをコンセプトとしているのが、SUGAR CANE(シュガーケーン)の “STANDARD DENIM” シリーズ。

当初はウエストオーバーオールズと呼ばれ、ワークウェアとして誕生したジーンズ。
アメリカの発展や時代の流行とともに仕様やシルエットの変遷があり、年代ごとにみられるディテールの差異はヴィンテージジーンズの大きな魅力のひとつと言えるだろう。
シュガーケーンでは、そのような外観上のディテールはもとより、糸の紡績・染色・織り・縫製まで全行程にこだわってヴィンテージジーンズを復刻。
独自の解釈で脚色を加えるより、飾り気は無くともジーンズの基礎となる各工程を追求することが長年愛される「スタンダードなジーンズ」を生み出すことに繋がると信じ、実直に物作りを続けている。
今季、そのスタンダードデニムシリーズの新作としてジッパーフライモデル「1955Z」(写真上)が登場。
写真下が今回ベースとした1950年代のヴィンテージ。経年変化し色焼けを起こしているが、シュガーケーンが保管しているデッドストックの貴重な一本。
このヴィンテージもとに、不均一な糸で織られたムラ感の強い生地から各部の特徴的なディテールまで、忠実に再現している。

ワークウェアではなくファッションウェアとして、アメリカ東部の市場を意識し、1950年代中期にリリースされたこのジッパーフライモデル。
1960年代中期に入ると防縮加工デニムのモデルが登場するが、このモデルではまだボタンフライと同じ未防縮の生機(きばた)を使用している。
ディテールについては、やけに短い脇の太番手のステッチや、生産効率と糸の節約のため厚い部分を避けて左にオフセットされた後中心のベルトループなどがこの時代の特徴。ベルトループに関してはヴィンテージに倣い、身頃よりライトオンスのデニムを使用している。
 シルエットは1947モデル(Lot No. SC41947)に近いレギュラーストレート。
デニム生地はヴィンテージをベースとし、このモデル専用に糸や染色をゼロから手がけて新たに製作しているので、1947モデルとは異なる風合いに仕上がっている。
ジッパーは GRIPPER ZIPPER(グリッパージッパー)のブラス製ピンロックタイプ。ファスナーテープもコットン製なので、デニム生地と同じような褪色やエイジングに期待できる。

デニム生地と同様に1947モデルの流用ではなく、デッドストックの1955Zに合わせて新調されたトップボタン。ジッパーはグリッパージッパーの真鍮製ピンロックタイプ。コットンテープなので経年変化も楽しめる。
ヴィンテージではこのモデルの直後にカムロックタイプへと変更された。ジップフライの最初期モデルなのでパッチはレザー製。スタンプの書体もしっかりと再現されている。ヴィンテージではこのモデルの直後に紙パッチへと変更された。

1947モデルと同様にヒップポケットの口端は隠しリベットと隠しバータックで補強されている。腰ポケットの口は1947モデルに比べてカーブがなだらかな形状。コインポケットの口端にはセルビッジを使用している。デニム生地は1947モデルに比べてムラの強い不均一な糸で織られている。また裏側をみると緯糸にベージュの強い生成の糸を使用していることがわかる。裾上げはユニオンスペシャルで行われる。

袋地は1947モデルと同じく厚手のスレキを採用。内側から見るとコインポケットが一本針ミシンで縫い付けられているのがよくわかる。ヨークに注目すると、2本針巻き縫い部分のステッチ幅は1947モデルの9/32インチに対して1/4インチと若干細めになっている。1950年代半ばから採用された後中心のベルトループのオフセットは、1960年代までの限られた期間の仕様。1947モデルと別のミシンで製作しているため、ベルトループの仕上がり幅やステッチの幅が異なる。さらにデッドストックに倣ってライトオンスデニムを使用している。

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