2017年7月17日月曜日

古今様々なチノパンを混ぜて作ったWorkers Officer Trousersの新型"Class 2"脇が巻き縫いバージョンの定番スリムテーパード"Workers Officer Trousers Slim Type 2"

こんばんは。いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
今日は昨日に続きワーカーズの新型チノを。昨日はヴィンテージからパターンを起こした極太のシルエット、今日は定番シルエットのスリムテーパードをご紹介させていただきます。




古今様々なチノパンを混ぜて作ったWorkers Officer Trousers。
今期17FWでは新型、脇が巻き縫いバージョンの「Class2」。
シルエットは定番のSlimFit。膝から裾にかけてすっきりと。18センチ前後の裾幅で、これ以上細くするとテーパードになってしまうギリギリSlimFitと言える寸法。
仕様はクラシックに、フロントはボタンフライ。ポケットは手の入れやすさを考えて斜め切り替えポケット。
バックポケットはフラップ付の玉縁ポケット。ダーツを斜めに取ることで、分量をたくさん取れます。
これにより、Slimでありながら、ヒップ周りは適度な丸みを持った穿きやすく綺麗なシルエットを作り出しています。

素材は10オンスクラスの高密度チノ。濃い方はUSMCKhakiはWORKERS別注品。Beigeはもう少し白っぽい、いわゆる「ベージュ」。オフィスカジュアルに最適。

ワーカーズの定番チノパン。17FWではType2、脇がダブルステッチの巻き縫いバージョンを作りました。
Slimのシルエット自体は脇割りのType1と同じ。

実際に穿いてサイドを見るとダブルステッチがぱっとわかります。頑丈さでは割りよりも強い。でも少しカジュアル感がある。このあたりは好みやTPOで選ぶ部分です。

フロントボタンフライ。

トップボタンホールは生地の厚みが出てしまう部分。この中の生地を削いで薄く仕上げています。これでボタンがかなりかけやすくなります。

USMC KhakiとBeigeの色比較。単体で見るとわかりづらいですが、比べれば一目瞭然。
USMC Khakiは土臭く、カジュアル。色としては秋冬向き。Beigeは白っぽい、何にでも合わせられるいわゆるベージュ。

右身頃側には細い両玉縁のコインポケット。機能性はさしてないですが、チノパンならではのディテール。ただ・・・パターンを作るとき、特に小さいサイズになると非常に邪魔です。簡単にポケットも小さくしてしまえば良いではないかと思われるかもしれませんが、そうなるとポケットとして機能しません。機能を残すためにポケットの大きさは変えたくない、でも小さくなる身頃は入れる場所がドンドン狭くなる。今作っている28サイズ=72-3センチウェストがギリギリポケットが入る寸法です。

小股のダブルステッチ。チノパンというと良くあるのがここはステッチ無し。でもあえてWorkers Officer Trousersでは入れています。まず第一に強度の問題。やはり押さえステッチが入る方が強度は高い。さらに、ビンテージもここにステッチありも存在します。それを見た時に

「単純にチノパンと言えばこの仕様というのにとらわれるのではなく、機能を考え、もっと柔軟に考えるべき」と改めた部分です。

後ろ中心は巻きにせず今回も割りにしました。Slimはヒップ周りがある程度フィットします。そうなると、巻き縫いがごろごろするよりは割りのほうが体への当たりが少ない。ただ、割縫いは強度は低いのでこの部分の地縫いはスパン糸で、二度縫いをしています。

ダーツを取ってゆるやかな丸みのあるヒップ。ここがチノパンとジーンズの違うところ。たった一本ですが、ダーツを入れることで丸みを作れる。イメージは、ジーンズで言えば1サイズ大きなヒップ・ウェストのパターン、それのウェストをダーツでつまむという感覚。だから、ヒップが突っ張らない、尻ぐりが食い込みづらい。
人間の体はヒップにしろ、足の側面・前面・内また側、どこもまっすぐではありません。それを、ダーツやパターン線で体に沿いながら、適度なゆとりを入れてシルエットを作るのですが、ジーンズ、特にセルビッジジーンズの場合、脇線がまっすぐ、ダーツは無しという制約があります。それを無理やりはくのがジーンズの良さ。それとは違い、パターンで体に沿ったシルエットを作れるのがチノパンの良さ。

ちなみに・・・以前作っていたLot819はぱっと見た目はジーンズに近いですが、原型がチノパン。ダーツがあり、ヨークが無い物でした。

後ろポケット、フラップ+片玉縁。ボタン付なので、玉縁の口が開きません。

脇と内股、ダブルステッチの巻き縫い。簡単そうですが、自分で縫うとわかります。まず脇、何重にもなる生地を乗り越えて巻き縫いするので硬い!巻き縫いは基本、やり直しができないので硬い部分はたたいたり、折癖をつけたり慎重に縫います。さらに裾上げ、これも巻き縫い部分は生地が12枚にもなるので硬い事。
さすが我が出身工場だけあり、そのあたりは綺麗に縫ってます。もともと、厚物を縫えるようにミシンをセッティングし、人の手もそれに慣れています。


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