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今日はWORKERS2017S/Sの新作から満を持して登場したホワイトジーンズをご紹介します。
WORKERS の定番デニム、Lot801/802は綿のブレンドから指定している完全別注品。
米綿100、自然なムラ糸で「この糸でホワイトデニムがあれば・・・」からスタートしましたがインディゴデニムとは違う大変さがありました。
ホワイトデニムを作る方法は
①生成りの糸で生地にして生地ごと真っ白にする
②糸の段階で真っ白にして織る
大きく 分けて二種類あります。
今回はこの後者、それも経糸(たて糸)は真っ白に、でも緯糸(よこ糸)は生成りのまま使って います。
真っ白ではない、でも生成りとも違う、良いバランスの色味に成っています。
洗いこむことでヨコ糸の生成り色が抜けて色合いの変化も楽しめます。
何が大変だったかというと「それぞれの工程ごとに場所が違う=その分コストもか かる」ことです。
インディゴデニムであればロープ染色という独特な大量生産方式の染め方なので「染める・経糸を織機にかかる状態に巻く」「織る」二か所で完結します。
ところが、ホワイトデニムの場合「染める(今回でいうと晒し・脱色)」 「織機にかかる状態に巻く」「織る」の三か所。さらに、染める方法もチーズ染色という糸をソフトに巻いた状態で染め窯に入れる方法。
ロットは小さいのですが、その分コストがインディゴ以上にかかります。
そんな製造条件的な問題から、ミミ付のホワイトデニム(他のカラーデニムも)は敬遠されがち。が、私はどうしてもWORKERSの糸で、真っ白では 無いホワイトデニムを穿いてみたかった。
イタリア的コーディネートではおなじみのホワイトデニム。それをレプリカ的 作りこみで形にしました。
シルエットはLot802 型のスリムテーパード、生地は未防縮・毛焼き無しのキバタ。
縮みの激しい生地ですが、OW・乾燥機で縮み切らせた状態でお送りいたします。
フロントは極ベーシックなジーンズのそれ。
ホワイトデニムとなるとステッチが見えづらい、特に縦方向は見えづらいのでシンプルな印象。
生地がキバタ(防縮無し・毛焼き無し)で表情があるので、ワンウォッシュで出た皺が全体がのっぺりしないように利いています。
フロントボタンフライ。タック・リベットはオリジナルで作ったもの。ジーンズはデザインらしいデザインが無いのでこういう細かな部分でアピール。
少し、生地がはみ出る打ち抜きリベット。
腰裏・ヨークハギのチェーン部分。下糸はコア糸(ポリエステルの芯に綿糸を巻いたもの)を使ってこすれてダメージが出やすい裏側の強度を上げています。
パッチは紙パッチ。ホワイトなので革だと色が出る可能性があるので。フラッシャーデザインもインディゴデニムとは変えています。
バックポケット上部は隠しカンヌキ始末。Lot802、スリムテーパードタイプなので隠しリベットは打っていません。
裏にするとヨコ糸が生成り、タテ糸が白と違いが良くわかります。
ミミにはインディゴ染めではない反応染めのブルー糸を入れました。これも、色移りがしないように。
生地で真っ白にするのではなく、糸の段階でタテだけ白くしているので全体にはちょっとだけ生成りがかっています。
コーディネートは2パターン。ホワイトを生かした春っぽい色合いと、シンプルな着こなし。
WORKERSさんのブログにはさらに詳しく、ホワイトデニムができるまでの記事が書かれています。
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