本日2件目の更新は先日入荷したWORKERSの新作ボタンダウンシャツを詳しくご紹介します。
今まで定番すぎてしっかり紹介してなかったかもですね。
ボタンダウンシャツはアメリカの老舗メーカー「ブルックス・ブラザーズ」が普及させたとされています。
当時ブルックスブラザーズでは、ボタンダウンとは呼ばず「ポロ・カラー・シャツ」と呼び、この名称から解るように、ボタンダウンシャツは元々、激しい乗馬競技用のシャツとして襟が安定するよう小さなボタンを付けたといわれてます。
これにヒントにブルックスブラザーズが襟をボタンで留めたシャツを「ポロ・カラー・シャツ」として売り出したそうです。
それがそれは飛ぶように売れ、典型的なアメリカントラディショナルなシャツとして、東海岸のエリード大学、IVYリーグの学生たちにが目を付けたアイテムとしてIVYスタイル、その弟分たちPREPPIEスタイルのシャツとして認知されるようになったのがボタンダウンシャツのルーツです。
そんなボタンダウンシャツをWORKERS的解釈で作ったものが今日ご紹介するシャツになります。
生地はスーピマコットン100%。5.5Oz、ミディアムウェイトオックスフォード。
綿の超長綿というと、スーピマの他にも海島綿・ギザ等ありますが、アメリカ原産のスーピマコットンはどこかラフさが残っているのが特徴。
生地屋さん・紡績(糸屋)さんいわく、同じ超長綿でもスーピマはフシがあり、力強い。
超高級素材・・というよりは、クオリティと価格のバランスが良い。
また、このオックスを織る糸はタテ40番×ヨコ10番。特にヨコは太めの糸を打っているので強度があります。
その分、表情はカジュアル。ドレスウェア的なブロードとは違います。
お次は特徴的なディテール。
ボタンダウンシャツの顔といえば襟。Modified BDの羽襟は通称「フルロール」。8.5センチほどの現代からすると大きな襟。
ボタンを締めた状態ではペタッと平らに、ボタンを緩めると美しいロールが見えます。
羽襟のステッチギリギリに入れたボタンホール。簡単そうに見えて、厚みが違う部分なので綺麗にホールをあけるのはコツが要ります。特にオックスは生地の厚みがあるので難しい部分。
アメリカ的BDというと、ポケットは外せません。ドレスシャツだとポケットが省かれる事がありますが、ボタンダウンシャツはどこか「道具」とか「スポーツウェア」なイメージがドレスシャツの中でもあります。素材がタフなオックスフォードだったり、襟がはためかないようボタンで留められたり。このポケットもそうで、BDにはやはり残したいものです。
肩は縫い目無し。背中側のヨークも縫い目無しで、だれが呼んだか「コンストラクションヨーク」とか「アメリカでこのメーカーだけ」とか言われますが、そんなことはなくて「ステッチ無しのヨーク」と言えば、昔から日本でもメジャーな仕様です。
ステッチが表から見えないほどドレスシャツらしいイメージになります。そういう意味で、ステッチ無しにしています。
袖ぐりのパッカリングが良くわかるGarment Dye、製品染めのオリーブ。
これもアメリカ的ドレスシャツでははずせない、チェーンステッチ(環縫い)多本針による前立て始末。
肘まで捲くることが出来る袖口は長めの剣ボロ。
この裏の始末がポイントで、横方向に切れ目を入れない、断ちきり部分をできる限り出さない仕様。見えない部分ではありますが、美しく仕上げます。
バックセンターにたっぷりとプリーツ。これがあるので、ボタンダウンは体が動いたときに身頃にその動きについていくだけの生地の余裕があるわけです。
脇は極細の折伏せ縫い。表から見ると1本ステッチ、裏から見ると2本ステッチ。60年代以降のベーシックなボタンダウンを想定しているので脇のマチはありません。
折り伏せ縫いと、袖ぐりの太い折伏せ縫いの交差部分。一口に「折り伏せ」といっても使う場所によって作り方、仕上がりがまったく違います。
そんなこだわりディテール満載なBDシャツ。
あまり気付かれない小さなパーツ剣ボロ作り方(裏ボロ)に店主はWORKERSの良心を感じます。笑。
皆さんのBDシャツと裏ボロの作りを比べてみてください。
そしてコーディネートはIVY的なカチッとした着こなしと春に軽く羽織るバージョンを2パターンご用意しました。
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